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Vol.19 英語でトリビア
波泥棒は犯罪?本当にあった珍訴訟

A surfer filed a lawsuit against another surfer over stealing his wave, claiming that the wave was intended for him and he felt pain when it was stolen.


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「自分の波を奪われた」として、サーファーがもう一人のサーファーを相手取り、訴訟を起こした。
原告の訴えによると、波は彼に向かって起きていたもので、それが奪われた時に苦痛を味わったという。

<解説>
良い波は譲り合いながら楽しむのがサーファー同士のマナーだそうだが、ジョークのようなこの話は、実際に立件され、裁判にかけられた訴訟事件。

裁判官は「波を奪われた時の苦痛の対価を見積もるのは困難」とし、無罪の判決を下したが、このような珍訴訟は他にもざらにあり、中には勝訴したケースもある。

日本でも良く知られる珍裁判は、McDonald's coffee case(マクドナルド・コーヒー事件)だろう。
コーヒーを足の上にこぼして火傷をした女性が、熱すぎるコーヒーを販売したマクドナルドを訴え、64万ドルの賠償金額で勝訴した(後日に和解)。
この事件以後、マクドナルドはホットドリンクのカップに注意書きを添えるようになった。

寮の4階に住む大学生が窓から身を乗り出し、落ちて怪我をしたケースでは、「4階に住むことの危険性を知らされていなかった」と大学側が起訴された。

ブレンダーを購入しようとした女性が、高く積み上げられた箱の中から一番下の商品を選び、引き抜こうとして上から落ちてきた箱で負傷したケースでは、「高く積み上げすぎ」と店が訴えられた。

自業自得の一言で片付けられそうなこれらのケースだが、勝てば相当な賠償が認められるのなら、ダメ元でやってみようと考えるものなのだろうか。
極め付きは、「自分を悪から解き放たなかった」罪で神を訴えたり、「人生に不幸をもたらした」罪で悪魔を訴えたケース。
もはや勝ち負けが問題ではなく、こうでもしなければ気が晴れないのかもしれないが、法廷に付き合わされた裁判官や弁護士などはいい迷惑だろう。



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